信州大学様
AppSheet と Gemini で変革!DXを推進する段階的アプローチ
掲載日:
信州大学様は、長野県唯一の国立大学法人として、地域のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する中核を担っています。 約12,000名の学生が、8学部・6研究科で学び、知の創造と社会実装を通じて地域社会の発展に貢献しています。 このたび、情報共有基盤の高度化や学内業務の効率化といった課題を解決するため、Google Workspace を活用した段階的なDX支援を実施いたしました。

信州大学 様
所在地:長野県松本市旭3丁目1-1
学長:中村 宗一郎
設立:昭和24年 5月31日

(左から) 信州大学 総務部ガバナンス推進課 / 情報戦略室 / 係員 小川 航平 様 総務部ガバナンス推進課 / 情報戦略室 / 室長 唐澤 太一 様 信州大学医学部附属病院 経営推進課 / 医療情報戦略室 / 室長 / 白木 康浩 様 信州大学 副学長 廣瀬 純夫 様 ジーアイクラウド株式会社 プラットフォームグループ / グループマネージャー 館山 浩武 プラットフォームグループ / Serviceチーム 郡司 裕之 セールス&マーケティンググループ / MarketingSalesチーム / マネージャー 武田 基樹
信州大学の唐澤様、小川 様、信州大学医学部附属病院の白木様にお話を伺いました。
プロジェクトの背景

唐澤 太一 様
信州大学は、「学びがいと働きがいのある大学」の構築を目指し、地域のDXを推進する中核として、2022年4月に情報DX推進機構を設置しました。
同機構ではすでに Google Workspace を導入していましたが、環境の急激な変化やDX推進に伴い、より高度で柔軟な情報共有基盤の再構築が求められていました。具体的には、Google サイトの作成権限の拡張や、アジャイルアプリ開発を可能にする AppSheet の導入・活用を検討しておりましたが、ガイドライン策定や体制整備に時間を要し、具体的なプロジェクトに着手できない状況でした。
当社選定理由
ジーアイクラウドとは、Google 社からのご紹介でご縁が始まりました。
正式なご契約までに半年以上の期間を要しましたが、その間も体制整備に関する定期的なご相談や具体的なご提案を継続していただきました。
こうした継続的な伴走力と提案力が本学のニーズに合致し、安心してプロジェクトをお任せすることができました。
取り組み内容と成果
本プロジェクトは、主に3つのフェーズに分けて段階的に推進しました。
フェーズ1: AppSheet 活用ガイドラインの策定

白木 康浩 様
AppSheet のライセンスはすでに一部導入されていましたが、セキュリティリスクを避けるため、一律開放は困難でした。そこで、明確な目的と適切な運用を可能にするガイドラインの策定が求められました。
当初、具体的な要望が定まっていなかった本学に対し、ジーアイクラウドは丁寧なヒアリングを重ね、潜在的な課題とニーズを具体化してくださいました。
インターネット上にもガイドライン情報が少ない中、豊富なノウハウを活かしたガイドライン作成支援をご提案いただいたことにより、スムーズなプロジェクト開始へと繋がり、本学に寄り添ったガイドラインを作ることができました。
フェーズ2: 学生共創型アプリケーション開発支援
策定したガイドラインに基づき、学生と共に AppSheet を活用した「ワークフローアプリケーション」の開発に着手しました。プログラミング知識のない学生を対象に、実践的なハンズオン形式を採用し、
試行錯誤を繰り返しながら、実務的なアプリ開発に挑戦していただきました。
最初のうちは戸惑う学生もいましたが、ジーアイクラウドは補助資料の提供や、ライセンス上の制約を考慮した代替策の提示など、きめ細やかなサポートを提供いただきました。また「専門用語を使わず、動きで見せて、実際に手を動かして感じてもらう」ことを意識した指導を頂きました。その結果、学生との間に強い信頼関係が構築され、自ら積極的に質問を投げかけ、主体的に学習に取り組む意欲的な姿勢が見られるようになりました。
フェーズ3: 教職員向け生成AI研修

小川 航平 様
AppSheet の取り組みと並行して、教職員の情報活用能力向上を目指し、生成AI「Gemini」の活用研修を実施しました。事前の調査で、教職員の多くがAIを認知しているものの、具体的な活用方法をイメージできていない状況が判明していたため、この状況に合わせて、実例を交えて分かりやすく Gemini の基本操作から応用までを学べるオーダーメイドカリキュラムの研修を実施頂きました。
オンライン開催にもかかわらず、定員の100名を超えるほどの多くの教職員が参加し、活発な質疑応答が交わされるなど、大変な盛況となりました。
研修後の満足度アンケートでは 96% と非常に高い満足度となり、さらには、「AIがどういうものか分かった状態で意見を交わせるようになった」「今後はこういうチャットボットを作りたい」といった、具体的な相談が寄せられるようになりました。これにより、漠然としていたAI活用への意識が具体的な形となり、大学全体のAI活用を推進するための確固たる基盤が形成されたと考えております。
今後の展望
今回のプロジェクトでは、AppSheet だけでなく、Google Apps Script (GAS) や Gemini についても丁寧に教えていただけたことが、非常に良かったと感じています。これにより、今後は費用をかけることなく、より柔軟性の高いアプリ開発を内製で行うことにつながると期待しています。また、学生にとっても、社会に出る前に実務寄りのプログラミング(JavaScript)を学べたことは、大きなメリットだと捉えています。

ジーアイクラウド株式会社
プラットフォームグループ / Serviceチーム 郡司 裕之
プラットフォームグループ / グループマネージャー 館山 浩武
AppSheet や Gemini、NotebookLM などは、手書き文化が残るシーンに導入できると考えています。これらのツールは、業務を根本的に効率化し、大幅に刷新する可能性を秘めていると確信しています。特に Gemini を使えば、一人の人間の力では難しい、物理的な限界を超えることも可能になります。この力を、もっと多くの場所に普及させていきたいです。
ジーアイクラウドは、我々のノウハウを職員の業務や学生の活動に活かしていただけるよう、今後も引き続きサポートしていきたいと考えています。
主要採用サービス
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